Monthly Archives: April 2008

私の34年前(1974年)の世界一周旅行日記 58

1974年 3月17日 インターラーケン(スイス)からミュンヘン(ドイツ)へ 早朝、ホテルを出る。曇り空だが雨がやんでユングフラウがくっきり見える。でも頂上はやはり吹雪いている様子だ。インターラーケンからブリンツェル湖を通り、ブリュゥニッヒを越えてチュウリッヒへ。その途中の列車の登り降りに従って変化するアルプスの表情、どこまでも青い湖、緑の草原そして白く輝く雪の峰々。美しい。あまりにも美しい。とにかく美しい。言葉に表現出来ない。写真に写せない。日本に居る娘や父母、兄妹、みんな、みんな連れてきてあげたい。ただ涙が出てしまう私。 チュウリッヒからまたまた国際列車でミュンヘンへ。南ドイツの光景も穏やかで美しい。が、またもや雨。 ミュンヘン着8時。そして雨。また明日は早朝に旅立ちするのでステーション近くのホテルへ。高い!45マルクを40マルクにしてもらう。  幸治さんのミュンヘンへの目的はただ一つ。世界一有名なビヤホール、ホフブラウハウスに行くこと。 店に入るとワァ~とした熱気のような雰囲気がある。若者達はジョッキーを振り上げ大声で歌っている! バンドも入っている。とても賑やか。広い!細長いテーブルに細長いベンチのような椅子。たまたま席にに着いたら、向かいにすわっているおじいさんが「ヤパニーズ?!」と言って喜んでくれる。「今度はイタ公なんぞ仲間に入れず戦おう〜な」という。主人は目を白黒させている。そうなんだ。ホフブラウハウスはヒットラーが最初に決起したところだ。 奥さんは言葉は通じないけれど、新聞にドイツ語を書いて意志を通じさせようとしてくれた(主人は第二外国語はドイツ語)。今日、おじいさんの69歳のお誕生日だとか。それで、ビールをご馳走してくれた。ご機嫌なんだ。 「日本人女性はとても美しい」と何度も何度も投げキッスを送ってくれる。 お礼(?)にナプキンで鶴を折ってプレゼントした。そしてみんなと一緒に歌った。堅物だとおもっていたドイツ人のイメージとはほど遠く、陽気で楽しい酒場(当たり前か!)。 お別れの際、おじいさんに抱きしめられて頬にキスされた!!  

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「カラマーゾフの兄弟」を読んだ!

ドストエフスキーのかの有名な「カラマーゾフの兄弟」 原卓也訳で読んだ!新潮文庫の上・中・下巻。 主人から非常に面白い!これ以上の書物は「聖書」しかないらしい、と薦められたられたけれど、各巻共に600頁を超える。 私が高校生の時、先生から読むべき本として「カラマーゾフの兄弟」「戦争と平和」「怒りの葡萄」等々買っていた。が、読んではいない。 まぁ、時間的にも余裕が出来たことだし、今年中に読み終えればいいか。趣味の合い間に・・・、と思っていた。本の帯に「金原ひとみさん推薦! 上巻よむのに4カ月。一気に3日で中下巻!」とある。 主人は全巻で一週間くらいだった。。。 さて、読み出したら止まらない。とにかく面白い。確かに上巻は私は家事や稽古事の合い間に読んで、10日間くらいかかった。でも想像していた程、本の中身は難しくない。    ロシア文学を読むにあたって、人名の難しさが本を読み辛くしている。それぞれに愛称もある。それで、主人のアドバイスを受けて名前入り家系図を作りながら読むと、難なくスラスラと進む。そのうちロシア人の名前に慣れて、すぐそのメモも不必要。中・下巻になると本から離れたくなくなる。3日で中下巻は私も読めた(家事を手抜き)。下巻のエピローグで「もう、終わりなの。淋しい」という感情が起ってくるのだから不思議である。そして読み終えた時、ドストエフスキーはご褒美に素晴らしい爽やかなどっしりとした宝物を与えてくれる。  この年齢になってこの本に出合えて本当に良かった! 若い時に読んでも、理解出来なかったであろうしこの感激は無かったと思う。難しいのではない。人生経験が豊富な年齢で読む方が楽しい。また、仕事で忙しい時にはこの本は向かない。とにかく本から離れたくなくなるのだから。 何も申し上げられない。通俗小説、恋愛小説、推理小説よりはるかに面白いとしか言いようが無い。ドストエフスキーの時代から、化学、物理学、医学は飛躍的に進歩した。けれど人間の精神は少しも前に進んでいないように思う。彼の意識と宗教観の新しさにびっくりする。仕事から離れる事が出来るようになったら、とにかく読んでみて欲しい。 ドストエフスキーはこの上・中・下巻で前編と考えていたらしい。続きを書く前に死んでしまった。けれども、これで完璧な小説であると多くの先賢たちがいっている。日本の小説家の多くがここからモチーフを失敬したらしいのも窺える。    読むように薦めてくれた主人に感謝です。 (最近は新訳の「カラマーゾフ兄弟」が出ていて読みやすいそうだ。ただし、5巻になるそうだ)  

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八重山諸島に一人旅

3月なかばに五日間、沖縄・石垣島に行ってきました。結婚して東京に住む長女からの誘いで二人旅行のつもりだったのですが、娘の体調が良くなく、私の一人旅になりました。 こんな場合、母親はキャンセルするのが普通らしいのですが、私は前から行きたかった石垣島です。「一人でも行ってこよ〜」「美しい海と空気の【気】を娘に送ってあげよう〜」と。 今までは目的地には主人や娘が居てくれたので、すべて一人というのは初めてでした。 石垣島の空港でタラップを降りると27度いう気温と蒸し暑い空気に、初夏の南国に来た実感。 沖縄本島よりずーと台湾に近いのを肌で感じました。娘が選んでくれていたホテルはこれ以上の便利なホテルは無いでしょう。空港からも車で近い。八重山諸島の島々へ行くための港はホテルの向かいで、隣はバスターミナル。ホテルマンも素朴でやさしさが伝わってくる。早速、地図を片手にまち歩きしましたが、この上なく便利。一人旅にもってこいのホテルを選んでくれた娘にまず感謝。5年程前に主人と沖縄本島を旅したときは、あまりおいしいお店にめぐり合あわずでしたが、今回は五日間、ずぅーとおいしいお店に出会うことが出来ました。 ホテルに一週間の天気予報が出ていた。ずーと雨マークが3日間続いて出ている。 さて、どのように過ごそうか・・・ 一度に欲深く周るのはやめて、一日に一島だけにして、ゆったり楽しむことに決めた。 翌日の石垣島の観光はバスにした。 ガイドさんはおじさんで蛇味線をひき沖縄の歌が上手。一応本は読んでいたけれど、地の人の話は楽しい。川平湾の海の綺麗さに、またグラスボートで多種の珊瑚と熱帯魚を見て、今、石垣島にいるのだと改めて実感する。 バスに乗って周っていた時にスコールのような激しい雨にあったけれど、お天気にも恵まれた。同じような年齢の一人旅の札幌から来たという女性と気が合い、夕食を共にする 竹富島。この日も予想に反して晴れ。360人ほどの人口で、建物の規制があるので家々は一番沖縄の風情が感じられる。牛車にも乗る。山が無く平たく小さな島。 小浜島。ちゅらさんの島。可愛い島。お天気が素晴らしく、海があまりにも美しい。涙が出てしまう(私は美しい景色を見ると涙が流れる癖をもっている)。私の古い携帯電話で写真を撮ったところへ娘から「海の写真を送れませんか?」とメールが来る。「今、そうしようと思っているところよ」と送信する。パームスプリングス(カリフォルニア)のホテル・ラキンタに似た素敵なバンガロー風なホテルがあり昼食をそこで食べる。石垣島に帰る時、引き潮のせいもあるのか、長い間ずーと海の底が見えていた。 西表島。もっと秘境で謎めいた島かと想像していた。西表島へ向かう船は結構な人出。色々なツアーがあり、私はハードウォーキングのツアーを選んだ。リュックとお弁当を用意してくれていて私を含め4人の参加者だけ。19歳の心優しい童顔の青年ガイドさんが植物のことに詳しくて勉強になりました。素敵なホテルもある。道路に「子供の飛び出し注意!」ではなくて「西表山猫の飛び出し注意」と看板がかけられている。島の川を船で進む。両岸にひるぎの木・マングローブの森を見ながら気持ちよい風に涙しながら「娘のところに届け!」と気合をいれました。 石垣島でどうしてもお訪ねしたい所とお会いしたい人がいました。 八重山育成園の施設長の宮城信紀さん。主人の学生時代の友人の弟さんで、知的障害者授産施設、八重山育成園を経営なさっておられる。突然、電話させていただいたのですが気持ちよく迎えていただきました。昔、主人がお訪ねした時は、ボロ家だったと聞いていたのですが、2年前に建替えられていて鉄筋の立派な建物です。 丁度、サトウキビ畑の刈り入れから帰られたばかりのところにお邪魔をしました。初めてお会いしたのですが、何故かとてもとても懐かしい感じがする暖かく大きな人柄。入居者の皆さん(18歳から75歳)とお芋の天ぷらとコーヒー牛乳のオヤツをいただいた。ラッキー! でも、一人の中年女性が泣き出された。私の事を宮城さんの恋人だと勘違い〈笑)。宮城さんは皆のお父さんであり恋人なんだ!施設を案内していただき(ミンサー織りやしめ縄づくりの作業部屋、キッチン、入居者のお部屋等々)、牛・鶏の飼っているところに車で連れて行っていただく。15頭の石垣牛です。真っ黒でとても可愛い目をしている。今年生まれた赤ちゃんが3頭、母牛の傍で甘えていた。子供は競りにかけて現金化するそうな。牛たちはサトウキビ畑の葉の部分を食べていた。茶色の鶏も500羽くらいいるのだろう。放し飼いにしてその卵は人気がありよく売れるそうだ。サトウキビ畑は刈り入れを請け負っておられる。よくハブが隠れているそうで、「以前は生け捕りにして売っていたけれど、この頃は買ってくれないので殺している。今日も一匹殺したよ」とのこと。 入居者の人が作ったシーサーを分けていただいた。園でつくられている「島とうがらし(とてもおいしい)もいただいた。山の上の立派なハバナ公園に連れて行ってもいただいた。美しい海が一望出来る。。。彼も早稲田政経学部卒。生き方はいろいろあるナと改めて思う。宮城さんが沢山の人たちを指導し支えておられることの責任感と充実感は想像を超えるものでしょう。八重山育成園のみなさんが生き生きと、とても幸せそうにしておられたことが印象的でした。宮城さん、実に素敵な生き方をなさっている。  海の美しさだけでは、この旅は単に観光だけで終わっていたでしょう。やはり人に会うというのは素晴らしい価値を持つ。 娘よ!今回一緒に行けなかったけれど、元気になったら次回もまた南の島へ行こうね。 あなたの今回のプレゼントをありがたく感謝しています。(次回は私持ちでね) 意外にも行動派であった自分自身を知りました。 一人旅の面白さも知りました。ありがとう。 本当にありがとう。  

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