私の34年前(1974年)の世界一周旅行日記 57
1974年 3月16日 ジュネーブからインターラーケン
朝起きると小雨がパラついている。山の天候を心配しながらジューネブを発ちこの旅2度目の列車の旅になる。 レマン湖を右に見て、まずベルンへ。昨日初めて見たスイス、レマン湖のある街の風景とは違い、雪のアルプスの山々を背景にした美しさは、私達を寄せ付けない気高さを持っているようにさえ思える。でも、スイスらしく愛らしい家々が人間生活の暖かさも感じさせてくれる。
ベルンから列車を乗り換えインターラーケンへ。そのすぐ手前のツゥネル湖の美しさに目を奪われる。雨後ゆえに湖上にかすかな霞をかかげ、アルプスの銀嶺がその背景に威厳を添える。幻想的というか今までに見たことの無いその世界。赤い屋根の家々がいかにもスイス・アルプスらしい雰囲気を漂わせてくれる。「絵のように綺麗だ」と言うけれど、絵にはこの美しさ描けない。目の前に広がるパノラマは生の目で見る感激。思わず涙が出てしまう。 インターラーケンから登山列車に乗り変える。天候が気になったが、ユングフラウヨッホに向かう。およそ3時間グリンデルワルドから大急ぎで次の登山列車に乗り換える。グリンデルワルドからスキー客達と共にアイガーの北壁を登りきると案の定、大吹雪。見えるはずの景色が何も見ることが出来ない。でも、これもアルプスなんだ。登山列車の、その印象の強烈なこと! ユングフラウヨッホにある氷の宮殿。凍りついたアルプスの雪で作られたものだろうか?氷の結晶はダイヤモンドのように輝き、不思議なことに海底の宮殿のようにさえ感じる。神秘的。気圧は海面の三分の一とか。
ラウターブルネン経由で下山。インターラーケンで宿を探すも日が落ちてしまった後、しかも雨。安宿見つからず20ドル奮発する。これを活用するため大洗濯。夕食は近くのレストランでチーズフォンデュー。 昨日のオイルと違いトロトロのチーズ鍋に一口大のフランスパン、野菜等々を絡めて食べる。チーズ好きな主人は大喜び。オイシ〜イ。このチーズ鍋を日本に帰ってから作るのは難しいかもしれない。
・・・この20年後、子供達を連れて再びこの地を訪れた時、登山列車はもっと近代的になり 、時間が短かく上まで登る事が出来ました。その分、体調の良くなかった次女は酸欠の高山病で氷の殿堂はグッタリして見ることが出来なかった。氷の宮殿は昔のままありましたが、落書きの多さにビックリしました。しかも日本人の名前が多くて悲しい気持ちにもなりました。 高山病の酸欠は列車が降りるに従って、元気になって行く様子が見事。娘達はスイスの美しさと可愛いホテルや家々に「また絶対に来る!」と誓っておりました。